富山市が主催する『トリエンナーレ2015年公募・神通峡美術展』大賞受賞作品、「廃墟(はいきょ)の幻視」加藤清(79)がパクリ疑惑で受賞取り消しとなりました。
東京五輪エンブレム問題で話題となった佐野研二郎氏のパクリ疑惑により、今後、美術作品やイラストなど厳しくなる可能性が指摘されています。
疑惑となった作品
引用:ANN
元の絵は「錯乱のニューヨーク」は1999年に文庫化された評論集の表紙とのことで、オランダの画家マデロン・ヴリーゼンドープさんの作品
主催は、富山市、北日本新聞社、北日本放送 神通峡美術展実行委員会、大沢野芸術文化協会なのですが、北日本新聞社、読者から指摘を受けて発覚したとされています。
加藤清さんのコメントによると、
「構図や聖火台、ベッドの辺りは似ている」と認め
「記憶はないが、本屋や図書館などでその絵を見て、頭のどこかに映像が残っていたのかもしれない」
としています。
オマージュやリスペクトと『パクリ』の境界線が曖昧ですが、簡単に解説すると
オマージュは
一般的に尊敬やあこがれのある、アーティーストなどのクリエイターに影響を受けて、似たような、アプローチで作品を作るとされています。
リスペクトは
オマージュ同様、敬意や尊敬の念をもって、独自のアイディアを加えたものとされています。
共に、作品を発表した人が、〇〇作品にリスペクト・オマージュなど公表しているため、受け取る側もパクリとは認識しない点にあります。
一方、パクリとは
尊敬の念も、作者への敬意もなく、単なる模倣した物がパクリで、佐野研二郎氏の問題でもあったように、他人の作品を断りもなく流用したり、一部、加工を加えあたかも自分が作った作品として発表することがパクリと思われます。
今回の、加藤清さんの作品も、構図や作品の特徴がよく似ているため、受賞を取り消されました。
今後、作品を発表する場合、他人のデザインと少しでも似ていた場合は、作品にインスパイアされたとか、リスペクトなどの表現を加え発表しないと、痛い目を見そうです。