注目されているアビガンを作っている会社や特許、直近の株価に影響しているのか?など、疑問を調査していました。
アビガンの製薬会社は?
会社名は「富士フイルム富山化学」
2006年10月1日付けで「富士写真フイルム株式会社」から商号変更し、富士フイルムホールディングス株式会社として持株会社となり、2018年7月31日付けで富士フイルムホールディングスの完全子会社となっています。
会社名 | 富士フイルム富山化学 |
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主要株主 | 富士フイルムホールディングス株式会社が100%株を保有 |
創立 | 富山県で化学薬品の製造・販売・研究を行う会社として、1930年(昭和5年)に富山化学研究所として創立 |
法人化 | 1936年(昭和11年)に富山化学工業株式会社として法人化 |
本社 | 東京都中央区京橋2-14-1 兼松ビルディング |
アビガンの特許はどうなっているのか?
アビガンの特許についての問題は、中国の大手製薬企業である中国Zhejiang Hisun Pharmaceutical社(浙江海正薬業)と、2016年6月「アビガン」(ファビピラビル)の特許ライセンス契約・製造特許を締結
2019年に中国での「アビガン」(ファビピラビル)の物質特許が失効し、特許ライセンス契約も終了
製造特許については継続しているが、中国Zhejiang Hisun Pharmaceutical社(浙江海正薬業)が、富士フイルム富山化学の製造特許に触れない形でファビピラビルを開発・製造
担当者のコメントでは「現在もZhejiang Hisun Pharmaceutical社とは協力関係にあるものの、製造特許は存続しているため、不純物の組成などが富士フイルムが製造するファビピラビルと若干異なる可能性は否定はできない」
※引用元:日経バイオテクonline
【物質特許】新規化合物そのものに付与される特許。製造方法が異なっても物質が同じであれば、特許の権利が及びます。
※出典日本製薬ジェネリック協会より
アビガンの特許問題は?
中国での「アビガン」(ファビピラビル)の物質特許が失効している為、アビガンの後発薬(ジェネリック薬)を中国の企業が製造販売される可能性が高く、富士フイルムには一銭も入らない可能性あるのが問題となっています。
アビガンが期待され富士フィルムの株価に影響が出たのか?
富士フィルムの子会社以前の富山化学工業株式会社は、東京証券取引所市場、大阪証券取引所市場に上場していましたが、2003年10月 大阪証券取引所の上場廃止、2008年に8月- 東京証券取引所の上場廃止しています。
その為、株価に大きく影響がでているのが富士フイルムホールディングスとなります。
今一番効果が期待されていますが、この後、臨床試験が開始され、早ければ6月末にも第3相臨床試験が終了するとあります。
一刻も早く有効性が確認されれば、世界的に希望の光も見えてきますが、若干気になるのは中国企業と中国政府がどのように対応してくるのかは気になる所
この混沌とした現状を、安心できる日本企業が担ってくれることを願うのは私だけでしょうか・